①棲息地:魔界イスハルゲン・アルトガルド・モルヘイム・ベルスランの特定地域に集団で居住する。
②使用言語:ほとんど会話をしないが、ライカン語を使う。 聞いてみた人はないがムーグル語もあるという説もあるが、普段は「ミュミュ!」といった擬声語程度だけ使う。
③住居地:非常に個性的な習性を持った生命体で、確実に文明だいうことは言うまでもない。 家というのは彼らには単に寝所以上の意味はない。
「良い布団を作る事が良い嫁入りの条件」という風潮が一部部族で存在するほどだ。
④主要産業:主にニンジンを掘っている。 時々人参の突然変異、ニンジン族を捕らえて食べている。こと、農耕に関する技術と知識は人間のそれを凌駕する部分もあり、人間やエリム族からすらその作物や肥料の依頼を受ける事もしばしばある。
ニンジン族を捕らえるという事以外には無関心だ。(正確には何を考えるのか分からない)
ニンジン族に対してだけ攻撃的姿を見せながら、他の種族に対してはそれほど関心を抱かない。
乾燥ニンジンの存在や、ブムブム族の村での住民の発言から攻撃イコール収穫の一部と考えるのが妥当だろう。
かつて危険を冒し野生のニンジンを探して生活していたライカンとの共生開始以前からの習慣か、ニンジン栽培と改良に余念がないが、未だ野生のニンジンを超えるものを作り出せてはいないようだ。
余談だが、ヌヌ族の族長 ハパヌヌや、ムームー族の族長 マヌムム、ハラメルに登場する研究班長 ムームー族 ハムに代表されるように、アクセサリー(殊にメガネ)に対するこだわりが強いようで「飾る」という概念は意外にも浸透しているようだ。
千年戦争時、ライカンの英雄である「黎明のゼンカカ」の提唱により、ライカンがムーグルを保護し、ムーグルは生産物を提供するという「共生関係」が始まった。
ゼンカカ没後、遥かに時を経た現在もライカンとの関係はお互いの利害一致からなる「共生関係」であり、天界クラルとブラウニーの「主従関係」とは好対照をなす。
6つの部族に分かれて、魔界全体に生息している。
- ドンドン族
►棲息地:魔界イスハルゲンに居住するムーグル。
►特徴:大規模な耕作地であるオデラー栽培地に集団で生息している。ライカンのアッシュ メーン族と共生している。
►容貌:一般的なムーグルの姿。体毛は茶色。
►解説:実はニンジン栽培は、環境を整える事が困難であるため、相応の知性を有していると考えられる。また、ニンジンを乾燥させると薬効が上がるという事も知っているようだ。
余談だが、イスハルゲン産のオデラー汁は最高品質であると評価が高い。オデラー栽培地は土壌が肥沃であるために、穀類なども味、栄養価ともに他とは格段の差があるらしい。
- ムームー族
►棲息地:魔界アルトガルドに居住するムーグル。
►族長:族長 マヌムム
►特徴:アルトガルド要塞の東側の地域に耕作地と村がある。ライカンのブラック クロウ族と共生しており、ムームー族の耕作地とムームー族の村にはブラック クロウ族の姿も見られる。(ムームー族の耕作地と村にいるブラック クロウ族の体毛はなぜか茶色である) また、ブラック クロウ族の駐屯地と村にも少数だが生息している。
►容貌:一般的なムーグルの姿。体毛は茶色。
►解説:魔族の食料にもなるプスコンを大幅に改良してしまうなど、魔族採集家を驚嘆させるほどの品種改良技術を持つ。
また、ブラッククロウ族ライカンとの関係は深く、攻撃されたムームー族農民の助けにすぐさまライカンが駆けつけることもままある。
連絡手段として草結び文字を使ったり、ユニークで精密な細工を作ったりと手先も器用であるようだ。
スパウナー オクタサイドの毒に弱いと言われているが、薬草係までを配置して薬学に明るいムームー族が何の解毒、中和手段も持っていないとは言い切れない。
- ムンムン族
►棲息地:魔界モルヘイムの中西部に居住するムーグル。
►特徴:ムンムン族のニンジン農園とアイス クロウ族の村に居住している。
ムンムン族は他のムーグルと異なり、水中で育つ水ニンジンを栽培している。
►容貌:一般的なムーグルの姿。体毛は灰青色。
►解説:過酷な環境下で水ニンジンという全く新しい手法を生み出した。パンデモニウムでは、この水ニンジンや乾燥ニンジンが珍味として珍重され、その需要も多いらしい。
アイス クロウ族の信仰の特殊性から、使用用途の少ないオデラーで頑丈な綱や腰紐を作ったりと、やはり手先は器用であるようだ。これらもやはり、パンデモニウムからの需要があるらしい。
また、アイス クロウ族の村には千年物のニンジンが埋まっており、それを祀る祭壇もあるが、関連性は分かっていない。
- ブムブム族
►棲息地:魔界モルヘイムの中南部とブルストホーニンの北西部に居住するムーグル。
►族長:大族長チャン以下、族長 カン(それ以前はブムブム族 コンが族長であったともいわれている)
►特徴:モルヘイムのブムブム族は、シルバーメーン族ライカンの守るチャイカタの隠れ家に居住している。ライカンのフォッグ メーン族による襲撃で、シルバー メーン族と共に村を破壊され、確認されている生き残りは2名である。
一方、ブルストホーニンのブムブム族は、ライカンの保護を受けずに単独で村を形成している。
►容貌:一般的なムーグルの姿。体毛は茶色。
►解説:モルヘイムでは、フォグメーン族との紛争で、既に2名を残すのみとなってしまった。他方ブルストホーニンでは族長である族長 カンの指導の元、平和な農耕生活を送っており、ヘビー ブクリミル同様のトーテムがブルストホーニン北西部にはあちこちに見かけられる事から、土着信仰の存在も窺うことが出来る。
ブムブム族の村には、パンデモニウムから送られた人員もおり、わずかながらも魔族との交流がある唯一のムーグル部族と言ってもよいだろう。
また、現在はブロフム族の存在に脅かされているが、かつてブロフムが汚染を免れた理由は、ブムブム族のニンジンにあったと云われている。
- ヌヌ族
►棲息地:魔界モルヘイムの南西部に居住するムーグル。
►族長:族長 ハパヌヌ
►特徴:ライカンのフォグ メーン族の村の村の中にヌヌ族の村があり、そこに居住しているがフォグ メーン族のサポートのために彼らの版図内の随所に存在する。
►容貌:一般的なムーグルの姿。体毛は茶色。
►解説:ムーグルの中では、身体的能力が高い者が多いらしく、農耕、見張、歩哨以外にも監視や護衛など様々な仕事を行っている。オデラーの生産量も多く、ライカンが丸薬を携行しているケースもある。
- ババ族
►棲息地:魔界モルヘイムターラン溶岩洞近辺や、ベルスランの東南部に居住するムーグル。
►特徴:ターラン溶岩洞近辺や、ライカンのレッド メーン族の村に居住している。他のムーグルと異なり、耕作地を持っていない。
►容貌:一般的なムーグルの姿。体毛は茶色。
►解説:少数で各地に分散しているムーグルである為詳細は不明。ターラン溶岩洞近辺に住むキムシーや周辺のババ族の発言から「擁護してくれる人間がいれば、ムーグルはライカンと組み悪事を働くことはない」という貴重な事実が立証される。
人間の食べ物や商売、面白いことに興味を示す一風変わった部族であると言える。