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マヒンデル湿地にいる、かつてのライカンの英雄「黎明のゼンカカ」の魂である。
(出現場所は昼夜で変わるがいずれもカルデロンの丘方面の海岸線近くに現れる)
ゲーム内、クエスト中では龍族に再び与した一族と、自らの墓所を私利私欲で汚した当代ブラック クロウ族長 クンバルンへの怒りから、プレイヤーであるディーヴァに協力する。
(以下はパンデモニウム 知識の聖堂蔵書『黎明のゼンカカ(オネール著)』に詳しい)
生前ゼンカカは、幼年期から非凡な能力を持っており、青年期に至ると流浪の旅に出て各地のライカン達との友情を深め、当時の分散された小規模な部族として勢力を持たず、殊に龍族の奴隷同然の扱いを受けていたライカンの現状打破の為、ライカン族を統合した「ライカン族連合」結成の為に決起したと伝えられている。
ゼンカカは、点在するライカン部族と婚姻関係を結び、リュクロックを飼い慣らす方法や、オードを含む薬草であるオデラーの獲得方法を惜しみなく伝授したとされ、ライカン戦士達の育成を秘密裏に行ってきたという。こういった積み重ねが、ライカン達の大きな信頼を勝ち取る結果となる。
また、ライカンにとって不可欠な資源である、薬草オデラー獲得の為の手段として、ムーグルとの共生を提唱したのもこの時期である。
生来脆弱で、ニンジンを採取する生活に難儀していたムーグルを護り、代わりにニンジン栽培の副産物であるオデラーの供給を受けるという双方の利害一致で、ライカンとムーグルは今日でも同居型住居部落という形で「共生生活」を営んでいる。
この辺りは、天族におけるクラルとブラウニーの絶対的な「主従関係」と好対照をなす。
ゼンカカ本人も龍族に匹敵する強さを持ち、彼の指導力で結束し訓練されたライカン戦士達は、古代アトレイアにおいて唯一「龍族を牽制出来る勢力」として成長していった。
ゼンカカ率いるライカンは、こうして「龍族と対等な関係」という立場を築き上げ、やはり龍族と対等な立場で協商を行うに至っていたとされている。
こうして黎明のゼンカカ率いるライカン族連合は、長きにわたって興隆と誇りの時代を謳歌したとされている。
彼の死後、ライカン族は再び急速に分裂していったが、この背景には謀略があったとも言われている。
ゼンカカの生前の記述や墓所から、ブラッククロウ族の出身であったのではないかと思われる。
当時、アルトガルドが最もライカンの活動が盛んだった場所であり、ゼンカカら墓所や魂がその地にあることからも信憑性は高い。