手のかかる弟子たちではあるが、それでも2段階魔法はかなり上達した。おそらく趣味嗜好が違うからだろう。先に手をつけた魔法はてんでばらばら。しかし、他の魔法も体得して驚く速さで成長している。
ファイアーアローはもう使えそうなレベルだ。だが、まだ照準がおぼつかない。ロウソクに火をつけるとか大口を叩いたくせして、横にあったふくろうの剥製を焼く始末。
いたずらもかつてほどではない。習得のスピードは驚くほど速くなっている。それでも、まだまだわからない。なにせ、やつらの精神年齢はまだ思春期だから。
オリムとセマが大喧嘩をした。原因は定かではないが、大立ち回りを演じた挙句、オリムはディテクションをセマの口にかけた。セマは怒りにまかせてチルタッチをお見舞いした。気を失ったオリムは三途の川が見えたとか言っている。やれやれ、これで二人は犬猿の仲だ。
カスパーとバルタザールのやつも不謹慎極まりない。明日オリムが起きた時、セマが仲直りするためのヒールをかけるかどうかで賭けをすることにしたそうな。勝ったら、撒けた方の体中の毛という毛をファイアーアローの標的にする権利を手にするそうな。くだらん。
そして私。こういうくだらんことを日記に書いている。