<リネージュ>での魔法とは、キャラクターのプレイ、すなわち狩りと戦闘(PvP)に役立つ手段で、アイテム(装備)と共にキャラクターの特徴と強さを決める重要な要素だ。
魔法はNPCを通して購入できるが、一定段階以上からは魔法書(一般魔法)、技術書(ナイト技術)、精霊の水晶(精霊魔法)、闇精霊の水晶(闇精霊の魔法)、ドラゴンナイトの書板(ドラゴンナイト秘技)、記憶の水晶(イリュージョニスト魔法)を入手したり、クエスト(君主魔法)を遂行しないと習得することができない。
「エピソードⅣ:魔法のミステリー」を通じて初めて<リネージュ>世界に登場した魔法は、今まで数多くのアップデートによって相当変化されてきた。精霊魔法や闇精霊の魔法のような新しい魔法体系の登場や、一般魔法の全面的な調整(持続時間、消耗MP/HPなどの変化)等が代表的な例だ。このように変わった魔法は多様な体系を持っているが、これはクラスをはじめとして魔法の属性、用途など多様な基準によって、その特性を確認することができる。
- クラスによる分類
<リネージュ>の魔法はどのクラスが使えるかによって大きく5種類の系列に分けられ、ドラゴンナイト、イリュージョニスト以外のクラスが習得可能な一般魔法を除く他の魔法体系はすべて特定クラスのみ習得可能である。ちなみに、君主、エルフ、ダークエルフ、ドラゴンナイト、イリュージョニストはクラスクエストを通していくつかの魔法を習得する。
一般魔法:10段階まで存在しすべてのクラスが習得できるが、クラスによって習得できるレベルが異なる。
精霊魔法:エルフだけが習得でき、レベル10ごとに1段階ずつ、5段階まで習得できる。
闇の精霊魔法:ダークエルフ専用で、3段階をそれぞれレベル15、30、45の時に習得できる。
君主魔法:君主固有の魔法体系で、君主のクラスクエストおよび話す島のラビエンヌを通して習得できる。
ナイト技術:ナイトの技術は魔法というよりは物理スキル系列で、レベル50から習得できる。
ドラゴンナイト秘技:ドラゴンナイトが覚えるスキル。全てHPを消費する。レベル15、30、45の時に習得できる。
イリュージョニスト魔法:イリュージョニストが覚える魔法。個性的なものが多い。レベル10ごとに一段階ずつ、4段階まで習得できる。
- 魔法の性向による分類
魔法もキャラクターと同様にロウフル(Lawful)、ニュートラル(Neutral)、カオティック(Chaotic)の3つの性向を持つが、この性向は魔力(SP)と同じように魔法の威力に影響を及ぼす。例えばロウフル系列の回復魔法はロウフル キャラクターかカオティック キャラクターかによってヒール量に相当の差がある。
こういうロウフル魔法には相手に有益な効果をあたえる回復魔法(エキストラ ヒール、グレーター ヒールなど)と補助魔法(フィジカルエンチャント:DEX、フィジカル エンチャント:STRなど)があり、カオティック魔法には相手に状態異常を誘発する呪いの魔法(カーズ パラライズ、ウィークネスなど)がある。ちなみに、他の一般魔法、精霊魔法、ナイト技術はすべてニュートラル性向で、君主魔法はラン クランを除くとすべてロウフル性向だ。
- 用途による分類
<リネージュ>の魔法は多様な用途を持っているが、全体的にまとめてみると次のような4種類のパターンの機能に区分できる。
1.イラプションやトリプル アロー、ファイナル バーンのように相手(キャラクター、モンスター)に直接的なダメージを与えるための攻撃用魔法。だが、実際にゲーム上ではクラスに合う武器を利用した物理的な攻撃が主をなし、攻撃用魔法は補助的な役割を主とする。
2.ウェポン ブレイク、ディジーズ、ダーク ブラインドのように相手に状態異常をきたす呪いの系列の魔法。直接的なダメージではないが、相手の能力を低下させて戦闘を有利に導く用途で使われる。
3..エンチャント ウェポン、ウィンド ショット、ドレス マイティーのようにキャラクターの戦闘能力を向上させるバフ型魔法。狩りや戦闘で物理攻撃が主になっている<リネージュ>で最も効率的な形態の魔法で、すべてのクラスに活用度が高い。(君主やナイトの場合マジック ヘルムを活用してバフを使う)
4.テレポート、ブラッディ ソウル、ブリング ストーンのように戦闘以外の特殊な用途を持つ機能性魔法。これは自主的にキャラクターの戦闘能力には影響を与えないが、ゲーム プレイを円滑にしたり、製作システムに必要な材料を生産するなどの必須的な機能を持っている。
上記のとおり魔法にはクラスごとに分類がなされるがそれぞれの魔法体系には性向やクラス特有の起源がある。
- 一般魔法
一般魔法はロウフル(Lawful)、ニュートラル(Neutral)、カオティック(Chaotic)の3つの性向を持つが、ロウフル(Lawful)属性の魔法は善の神アインハザードがもたらす魔法とされ、カオティック(Chaotic)属性の魔法は悪の神グラインカインが、ニュートラル(Neutral)の属性はその両方がもたらす魔法とされている。
しかし、アデン王国の宗教改革の際に「アインハザード=善の神」「グラインカイン=悪の神」との位置付けとなったことに由来するもので、元来はロウフル(Lawful)の属性は「創造の神の力」、カオティック(Chaotic)の属性は「破壊の神の力」となる。
はるか昔まだヒューマンが下等な種族だった頃、エルフ族よりヒューマンに一般魔法が伝授され、現在ではヒューマンの方が一般魔法をより高度に使いこなすほどに成長した。これは元来エルフがヒューマンに教えた魔法を象牙の塔などの魔法研究機関によりより高度な魔法が研究、解明されたからである。
- 精霊魔法
エルフ特有の魔法で、創造神アインハザードの子「シーレン」により作り出された種族「エルフ」はその特有の能力で各属性の精霊の力を借りることにより精霊魔法を行使することができる。エルフは成人するとその体内に地・水・火・風のいずれかの精霊の属性を身につけ、対応する精霊の魔法を「精霊の水晶」を通じて会得することができる。
属性を後から変更をすることは可能だが変更時に元の属性の精霊魔法は全て失ってしまうので注意が必要だ。
- 闇の精霊魔法
ダークエルフ特有の魔法で、多種族との戦争に敗れエルフの森でひっそりと暮らすエルフと袂を分かったエルフたちが地下に移り住み、宗教改革を行った際にグラインカインを信仰の対象とした。その際に生み出された魔法が闇の精霊魔法である。
破壊の神の信仰から生まれたためか、対象を破壊するために己を強化する魔法が多く存在し、「闇精霊の水晶」より会得することができる。
- 君主魔法
君主のみが会得することのできる魔法でその起源は諸説ある。王族特有の魔法と言われたり、聖魔法というくくりで語られることもあるが真実は闇の中である。
- ナイト技術
ナイトクラスの剣術に相当するもので、「魔法」というよりは「技」に近い。武器を扱うエキスパートとしてその技術を会得することは必定である。「技術書」を通じてその技術を会得することが可能である。
- ドラゴンナイト秘技
ドラゴンナイト一族の秘技で竜族の末裔たるドラゴンナイトが光の竜アウラキアを守護するために用いる技であり、「ドラゴンナイトの書板」より会得することができる。その力は絶大でドラゴンナイトを本来の姿である「竜」にするなどその内容は多岐に渡る。ダークエルフの闇の精霊魔法とナイトの技術の中間程に位置する内容で、己を強化する技から剣技に近いものまで存在する。
- イリュージョニスト魔法
「シーレン」の子である魔族の末裔にあたるイリュージョニストは「記憶の水晶」によっていにしえの魔族の記憶からその魔法を会得する。持って生まれた魔力を駆使しバラエティーに富んだ魔法を使うことができる。